第11回全国喉摘者発声大会講評    吉原 俊雄 先生


 

     日喉連顧問・銀鈴会常任顧問        吉原 俊雄


長時間皆さんの貴重な発表を聞かせていただきありがとうございました。

今日発表された方は、ご自身の日々の努力そして各団体の訓練士の方の指導の賜と思います。

少し感じたことをお話させていただきます。

 

EL上位3人の方ですが、ELの当てる位置がとても良くて、オン、オフも上手に使っていましたので、聞きやすかった印象です。

優勝の池畑様は、過去の優勝者のビデオを何度も観て練習をされたとのことで、その成果が思う存分発揮できたと思います。

 

食道発声につきましては、皆さんのモテる力を十分に発揮されたと感じました。

順位は付きましたが、年齢的なこと、手術の内容、大きな手術で空腸を移植された方と、いろいろな背景をもっておられますが、みなさんはそれぞれの状況に応じて発声をされたと感じました。

上位3人の方は、歌の高低がクリアーであるとともに、スピーチが非常に明瞭と感じました。分かりやすい食道発声だったと思います。

皆様はこれからいろいろな場で話される機会が増え、ますます上手になられると思います。

是非素晴らしいEL・食道発声で、これから入られる会員にいい刺激、見本になることを祈念して講評を終わらせていただきます。